心と脳の休日

「尊敬する人は誰ですか?」と聞かれたら、迷わずに「焼きそばの湯切口を思いついた人と、この形状にたどり着くまでに繰り返された試行錯誤に関わった方々です」と答えます。

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そんな便利な湯切口ができたおかげで、焼きそばを勢い余ってシンクにどさっと落としてしまう被害者が日本から消えたのです。それともまだいるの?
こうやってさっさっとお湯を切って、ソースとふりかけをかけて混ぜ合わせていただきまーす!
そこへこんな声が聞こえてきたら、あなたはどう思いますか?

「焼きそばがもっと美味しくなる方法があるの。少量のごま油を熱したフライパンに、湯切口からだけじゃ捨てきれなかった水分も含めて焼きそばを入れてさっと炒めるだけ。お好みで少量のラー油も入れてみて」

それじゃもはやカップ焼きそばを買った意味がないじゃないか・・・。
洗い物も出さずに楽をしたいってそんなにいけないことなのか。
毎日きちんと過ごす。それは素晴らしい。だけどきちんと過ごすことにもオフを設けないと、ちょっときつい。

「こうすればもっと美味しくなる」「こうすればもっとよくなる」というささやかな工夫から解放される日があってもいいのにな。
人間は色々な穴を弛緩させて垂れ流して生きたら大変なことになってしまうから、心と脳だけは弛緩させたいのに・・・。

余談:ここ数年食べたカップ焼きそばの中で最も美味しいと感じた商品


サッポロ一番 縁日の焼そば カップ 東味 117g×12個
シーフード好きなフィリピン人達が好んで食べているのを見て、私も食べてみました。もっちもちというのは私にとって別にどうでもよいポイントなのですが、ソースの味が魚介類寄りなのがストライクゾーンに入りました(東西ありますが、魚介類寄りはのほうですよ)。
スリーエフでしか見たことがありません。

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 恋多き女 高岡早紀を見て思ったこと 女を武器にすることに何の抵抗もない人


女優は女を武器にしてのしあがった人が多そうですが、高岡早紀さんのネタを「上沼・高田のクギズケ!」で見ていて、中でも高岡早紀さんは男性の生理の単純さやずるさを理解して、その武器を淡々と、軽々と使いこなしてきたイメージを受けました。

カウンター33:50あたりから高岡早紀さんに関するネタが始まります。芸能リポーターの井上公造氏いわく、高岡さんはとにかく距離が近いんですって。
「よろしくお願いします」と言って井上氏の手を握り、その手を自分の胸のあたりまで持って行っちゃうんですよ。その結果が

「舞台のチケットを買うだけでなく、お花も出しましたよ!」(井上氏)

というわけです(笑)。単純だな。

真夜中のバレリーナ[Deluxe Edition] [DVD]

「男なんてこの程度で喜ぶ生き物なのよ」と熟知していて、喜ばせる方法を実践することをためらわない人。女を武器にすることに何の抵抗もないんですよ。同性の友達少ないだろうな。
高岡早紀さんみたいな人は、頭の中は男なのかもね。私のもとに2,3億円舞い込んで高級クラブを開くとしたら、こういう女性をママとして雇いたいです。
だけど高岡さんももう40代。女の秋ですよ。女以外の切り札を持っていないと立ち回るのがつらい年代になってきましたね。

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私の昭和史(3)田舎に暮らす子供にとってのファストフード

もはやこういうプロモーションを見ても胸がときめかない・・・・あまりにもファストフードは身近なものになってしまいました。
先日ど~してもケンタッキーが食べたくなって行ってきました。1年ぶりくらいに食べるチキンフィレサンドの味は・・・「こんな味だったっけ?」というものでした。

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味が変わったとか落ちたとか、そういうのではありません。
私は昭和50年代生まれの田舎育ちです。私が育った街にマクドナルドやケンタッキーというメジャーなファストフード店ができたのが、私が小学校高学年になってからです。それまでは、ファストフードを食べたくても食べる機会がありませんでした。駅前のドムドムが輝いて見えるほど田舎だったのです。
ファストフードのある都会に親と遠出しても「せっかくの外食するのにファストフードなんて食べたくない」と親がいうので、スポンサーである親に従うしかありませんでした。
そして高学年になってケンタッキーやマクドナルドが地元にできた時、ミニバス部の仲間達と一緒にチャリを30分くらい走らせて、ケンタッキーまで行って食べたチキンフィレサンドの味やあの時の感動は忘れられません。
今ではもう食べたい時にすぐに食べられるようになってしまったファストフードに、あの頃の衝撃や感動はもはや持てないのです。

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嫌いなブログなのに読まずにはいられない理由

幸せな女性はまず出入りしないであろう、掃き溜めのような場所 活発で実りのある意見の交換が行われる、女性向けの掲示板に私のブログについてこんなことが書かれていました。一部抜粋します。

「前々から知ってる人で、ブログもたくさん引っ越してるけど。
新しいブログ覗くたびに、大して面白い事書かないでいて、ホント偉そうだなー、と毎回思う」

これを書いた方へ。まずは当ブログをご紹介してくださってありがとうございます。あなたは嫌いなブログを晒したつもりでしょうけれど、私にとっては看板を無料で立ててもらったのと同じこと(だけどあんなところに立てられてもねぇ・・・)。
それから「前々から知ってる人で」と書かれていますが、ブログを読んでいるからと言って私を知っていると勘違いしないでくださいね。そういう人って怖いわぁ~。
それとも「前々から読んでる」って書くのが恥ずかしかったのかしら。ブログを読んでいるからその人のことを個人的に知っていると思い込んでいる人。ブログの書き手なんてある程度キャラ作ってるんだから、実際に会ったら別人なんですよ。

嫌いなのに読んでしまう理由

引っ越し先についてまわって覗きたくなるようなブログがない私には、ここまで追いかけてくださっている読者がいて光栄です。大して面白いことも書かれていないブログをこうして毎回チェックしてまだ読んでくださっているのですね。私ならたいして面白くもないものは時間の無駄なので読みませんけど。

Psycho

読んでも不快な思いをするだけとわかっていても読んでしまう理由ってなんでしょう?
暇だから?それもあります。だけどこういう人は忙しくても読みに来ます。なぜならきっと負のエネルギーが燃料になるタイプの人だから。
多くの人は笑いを求めたり、癒し、あるいは悩みに対する答えを求めて、ウェブ上を徘徊しますよね。だけど人間が欲するものって、そういう「陽」だけじゃないと思うんです。「陰」を求める人もいますよ。
「ばかじゃないの」「別に面白くもない」(そういうことはもっと面白いことを書いてから言ってほしいけどね)とか、書き手に対する反感を持ったり、いちゃもんをつけることですっきりするタイプ。そういうエネルギーの供給源としてブログを読んで、負のエネルギーで自分を満たす暗~い人。
テレビに例えれば、嫌いな芸能人が出ている番組をあえて見てそれに対して文句を言うことが楽しい人。電源を消すとか、その番組を見ないという選択肢があるにもかかわらず。なぜなら嫌いな芸能人をディスることが自分への最上級の肯定であり、それしか楽しみがないから。
そんな風に「この人嫌い」という毒を求めて、自分のブログを何年にもわたって読みに来る人がいるということは、よく考えてみるとすごいことです。

ここまでくるとアンチというか中毒

おそらくハンドルネームで検索をかけてきた方でしょうけれど、こんなブログを長年読んでくださってありがとうございます。
プロブロガーのイケダハヤト氏いわく、「どんなに粘着質な人でもだいたい2年くらいで飽きて去っていき、他のターゲットを探す」と言っていましたが、この読者の方は2年なんて軽く超えています。引っ越すたびに追いかけてきているのですから。
アンチという枠を超越して病んでいませんか?あなたが必要な助けを得られますように。ご自分を客観視できるあなたなら、自分がやっていることがどれほど暗~いことか、よくおわかりだと思います。
きっと濃い文章のぎゅっと詰まった面白いブログを書いていらっしゃる方なのでしょうね。よかったらブログの所在も教えてくださいね。読んでみたいわ~。

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浅田選手のジャンプ構成を見ていて感じる矛盾と迷走

11月11日から行われるグランプリシリーズの仏杯では、トリプルアクセルと3-3を入れた構成にするかもしれないと発言した浅田選手。同じシリーズのスケートアメリカが6位に終わったため、仏杯でどう挽回してもグランプリファイナルに出場できる可能性が低いのであれば、もう結果は気にせずやりたいことをやってみよう、ということなのでしょう。
だけど浅田選手の3-3と言えば、二つ目のジャンプはおそらく3ループなのです。

二つ目のジャンプを3ループではなく3トゥループにすれば、右足のトゥで氷を蹴って舞い上がれますから、3ループよりは左膝への負担は小さくて済むはずなのですが、3ループの場合、一つ目のジャンプを着氷した足(左足)でそのまま踏み切るため、現在左膝に爆弾を抱えている浅田選手にしてみれば自殺行為です。迷走しているとしか思えません。
練習も含め、浅田選手の左膝にかかる負担は計り知れないのです。平昌五輪を目指す選手がプレオリンピックシーズンにそんなことをして大丈夫なのか、ずぶの素人の私は心配になってしまいました。

4年前と同じ。プレオリンピックシーズンなのに、得点源のジャンプを持っていない

バンクーバー五輪で女子フィギュアスケートの競技が終わった瞬間、浅田真央選手はもうソチ五輪の表彰台の一番高いところを見ていたと思います。だけど今は平昌のどこらへんを見ているのか、あるいは平昌を見ているのかすらわからなくなってきました。

Figure Skating Queen YUNA KIM

バンクーバーに向けたプレオリンピックシーズン、キム・ヨナさんは得点源である3-3、2A-3T、ルッツからの3-2-2のコンビネーションが既に安定しており、見ていて転ぶ気がしなかったし、助走の勢いから見ても回転不足はおそらくないだろうと、ジャッジ達に感じさせるほどの仕上がりでした。
逆にプレオリンピックシーズンでここまで仕上がってしまって、五輪前にピークを迎えちゃったんじゃないの?と心配なくらいでした。だから浅田選手がソチ五輪を目指すと決めた時、ソチのプレオリンピックシーズンはこのこのくらい仕上がっていたらいいなと思ったものです。

ところがソチ五輪の前のシーズンになって蓋を開けてみると、トリプルアクセルの成功率は低いままで、3-3もプログラムに入れたり入れなかったりで、ソチ五輪はどうなるのだろうと思ってしまいました。しかも3F-3Tではなく、難易度の高い3F-3Lo。おそらく浅田選手の方は後者の方が飛びやすいのでしょう。
3-3を入れたジャンプ構成が安定していないということは、得点源を持たないということです。3Aは成功率からすると、武器ではなく諸刃の剣です。「3Aは浅田選手の代名詞」と目にする時、いろんな意味で代名詞になってしまった、と思います。
そしてソチ五輪が終わり、平昌を目指す浅田選手ですが、四年前のプレオリンピックシーズンと同様に、女子選手にとっての得点源である3-3の実戦での成功率はまだわからない状態です。
現在の浅田選手のプログラムのジャンプ構成だけ見ると、ジュニアみたいなジャンプ構成と思われそうですが、かつてばんばん3-3を飛んでいたのです。なぜ3F-3Tを手放してしまったのでしょうか。今更こんなことを考えてもしようがないと思っていますが、もったいない・・・・。

軽々と3-3を跳ぶ若手選手に混じって戦う厳しさ

浅田選手がトリプルアクセルという重りをつけて「挑戦!」とこだわっている間に台頭してきたのが若手選手達。彼女達は3Lz-3T(基礎点10.00)を軽々と飛んできます。

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ロシア勢は滑りにスピードもありますし、平昌五輪では脅威となるでしょう。得点という数字の上で追いつかれ、追い越されてしまった浅田選手ですが、トリプルアクセルを捨てることによって手に入るもの(=他のジャンプの精度を上げてGOEで確実に加点を狙える)など、浅田選手自身が一番よくわかっているはずなのです。
勝ちたくて現役復帰したはずなのに、シニアレベルで勝つための最低条件である3-3をはずした構成を選んだのは、痛めている膝への負担を考えたためだけとは思えません。
それでもトリプルアクセルを跳ぶ!というのですから、やはりトリプルアクセルに対する思い入れは強いのです。
バンクーバーでもソチでもトリプルアクセルを跳んで勝てなかったのだから、それで気が済んだだろうなと思っていたのですが、この様子で行くとおそらく平昌でも・・・。

この四年間で浅田選手がこつこつと積み重ね、磨き上げてきたもの

4年前と同様にプレ五輪シーズンでありながら、女子トップ選手達だったら誰もが跳べる3-3を入れた構成が、実戦で安定していない。じゃあこの四年間(休養を除くと三年間)浅田選手は何をやっていたのですかということになりますが、彼女がこつこつとやってきたことはこれなんじゃないかな。

後半ジャンプのミスが続いたため盛り上がりにかけてしまいましたが、スケーティングのスピードがあがり、昔から評価されていた音楽との一体感が増していると感じました。
4年経ってもSP/FSともに3-3を入れた構成が安定していない=迷走してきた結果、というのではなく、実は浅田サイドでは目的地までのルートはちゃんと見えていて、羅針盤は確かに存在するのだと思いたいです。
また、一時は「自分はこの競技に向いていないのかもしれない」とまで思いつめた浅田選手ですが、再び滑る喜びを感じているのかなぁとも思いました。そして解説者の方もおっしゃっているように、年々増してくる成熟した魅力優雅さがあります。3アクセルに挑戦し続けて自分自身を苦しめることによって、これらの強みが発揮しきれないのはもったいない。

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特に優雅さに関しては、もうジュニア時代から海外の解説者が称賛していますが、平昌五輪シーズンはこの優雅さや、今までの選手生活の中で見た闇の深さ、そして闇の暗さを見たからこそまぶしく感じられる光の明るさなど、浅田選手にしか表現できない曲で魅了してくれたらなぁと思います。
モチベーションを保ち、平昌五輪でピークに持ってくることは難しいはずですが、今度こそ浅田選手の集大成とも呼べるプログラムが見られますように。

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