匂いに敏感な人に褒められた香り

フレグランスが苦手、あるいは匂いに敏感な人に褒められた香り=オフィスにつけていっても浮かなそうな香りについて書きます。

 

匂いに敏感な人に褒められた香り その1 ネロリウートルノワ(ゲラン)

このフレグランスは日本人うけする要素が多いと常々思っていました。Youtubeでフレグランスを紹介している海外のチャンネルではこの香りを「ちょっとつまらない香り」と紹介されているのも見かけたことがあります。そんな香りですが、先日タクシーに乗りこんだ瞬間に乗務員の方に「わっ!いい香り!」と言われたのです。
乗り込んだ瞬間にそう言われるということは・・・まさか強く香りすぎている?車内は密室なわけですから「もしかして私の香水きついですか?」と乗務員さんに聞くと「いえ、お客さんが乗ってきた瞬間にふわっと香っただけなんですけど、いやーものすごくいい香り!」と言われました。
私がタクシーに乗った場所は横須賀市です。横須賀市と言えば多くのアメリカ人、フィリピン人が暮らす街。当然乗務員さんも彼らを乗せることは多いわけです。「外国人の人達は甘くてきつい香りが多いでしょう?あれ、ほんときついんですよ。でもお客さんの香りは素敵ですね。かみさんと初めてデートした時のことを思い出しました。とてもいい香りがしてねー」と話されていました。
香りがきついのは外国人女性だけではなく、外国人男性も同様。日本人男性に比べるとかなり攻めていますよね(笑)。そんな風に強い香りに疲れ切って、すっかり敏感になってしまった乗務員さんの嗅覚に受け入れられ、褒められた香りがネロリウートルノワでございました。今朝挽きたてのコーヒーを飲みたくてセブンにてくてくと歩いていく途中、ふと秋の足音を聞いたような気がしましたが、ネロリウートルノワが似合うのも秋♪

cantfoolme.hatenablog.com

匂いに敏感な人に褒められた香り その2 イマジナシオン(ルイヴィトン)

「外食すると、時々キッチンからの匂いで気持ちが悪くなる」という理由で外食できるお店が限られているほど匂いに敏感な小学生の姪に気に入られたイマジナシオン。さすがLV!
ネロリウートルノワもイマジナシオンもティーの香りが楽しめるフレグランスとして人気ですが、このイマジナシオンは私の肌の上ではネロリウートルノワほどティーの香りはしませんでした。だけどつけてから6,7時間後くらいになんともいえない良い香りがふっと漂う。これですよ、姪が反応したのは。
「おばちゃんからソープみたいないい香りがする」と鼻をくんくんとさせるのです。イマジナシオンは、朝つけてから一度もつけなおしませんが(このフレグランスは私の肌の上だと少量でもかなり強く、長く香るため)、夕方にはソーピーに落ち着く香りなのだという発見。これは男性がつけたらセクシーなんじゃないかなぁと思いました。男性の肌は女性よりも皮脂が浮き出やすいと思うのですが、その男性特有の匂いに、このイマジナシオンのソーピーなベースノートが乗っかったら魅力的なブレンドになると思うのです。

ホステスに対してであれば何をしてもよいのか

香川照之さんの起こした性的暴行事件に対する擁護のコメントを読んでいて、ホステスという仕事は、男性のストレスや様々な欲求(性的なもの、承認欲求、自尊心を満たしたい・・・など)を排出するための便器なのかと思ってしまいました。


「それがホステスの仕事だろ?」

「遅かれ早かれそういう目には逢っていたと思うよ」

ホステスは客にとって商品だから、不快な行為でも我慢しろということなのでしょうか。例えばそれがブラジャーをはぎ取られて胸を触られるという行為であっても・・・。果たしてそれはホステスのお仕事なのでしょうか?
過去に書いた魅力だけでは銀座のNo.1ホステスにはなれない - マリア様はお見通し

という記事でも少し触れましたが、銀座でも屈指の高級クラブ「ベルベ」のチャコママの言葉に「お給料は我慢代」があります。ですから香川さんの性的暴行事件も、チャコママに言わせればこんな感じなのでしょうか。

(以下、筆者の想像)

「胸を触られてもそのくらい我慢しなさい。日給30,000円保証してあげてるのよ?それにそのゲスな男はあなたが係りなのよ。本当は私だってあなたを守ってあげたいわ。だけど落ち着いて考えてみて。ここで警察を呼んで現行犯で逮捕することもできる。そしたらあなた、糞男がこの店に落としてきていた分を来月からどうやって稼ぐつもり?」

客を選べないって辛い・・・。
香川さんから性的暴行を受けたホステスさんがヘルプだったのか、係りだったのかはわかりませんが、香川さんが太客だったのであればママとしても穏便に済ませて、失いたくなかったことでしょう。だからホステスを守らなかった。銀座の高級クラブとはいえ、今はおそらく経営も厳しいはずです。あるいはただただ「こんなの銀座で働いていれば日常茶飯事よ」ということだったのか。だとしたら銀座も随分下品になってしまったものです。贅を尽くした空間で美女過ごす泡沫の夜のために大金を使ってくれるような客は、もはや銀座にはいないのでしょうか(まだ品格のある紳士のための社交場だった頃の銀座は「おそめ」でしか知らない筆者がえらそうに言うのもなんですけどね)。


自分のお店のホステスさんがお客さんに殴打されても、ホステスさんに我慢させたチャコママの対応にも驚きましたが、「金を払っているのだからホステスにはこのくらいやってもいいだろう」というように、ホステスを虐げることに楽しみを見出す糞客、立場が弱い人(この場合従業員であるホステス)が声を上げられないことをいいことにやりたい放題の客が後を絶たないのでしょう。そんな男達を接客していたら、客の人格と同様にホステスの心まで歪みそうですね。
男性を楽しませることを仕事にするって、決して楽じゃない。仕事ならまだよいけれど・・・。ホステスじゃない一般の女性にすら「女は男を楽しませるべきだろう?」と押し付けてくる男性もいますしね。「男が楽しませてくれたら女も頑張りますよ」と言い返したいです。

話を高級クラブに戻します。銀座でトップに上り詰める女性といえば、おそらく絶世の美女というよりは、ハングリー精神が強い女性でしょう。お金のない惨めさや辛さを体が覚えている人。あるいは今すぐにでも大金が必要な女性。その辛さに比べたら、胸を触られることも引っぱたかれても平気。ドキュメンタリーを見ていてそう思いました。


cantfoolme.hatenablog.com

メイクの予洗いをやめた

コンディショナーが本当に髪に浸透していると願いながら放置するあの2分間、世の中の人々は何をしているのだろうと常々思っていましたが、筆者はクレンジングに使っていました。

This week I have been Mostly Shooting...

浴室に入る。シャンプーし、それを洗い流す。ここまでで相当私の顔はシャワーを浴びています。暑い長い一日を耐え抜いたメイク。筆者から分泌される皮脂も相当含んだメイクはこれでかなりどろどろになっている、はず・・・。これを予洗いと考えていました。
髪の毛をタオルドライし、コンディショナーをつける。コンディショナーを染み込ませている間、もう一枚のタオルで顔の水分を拭き、クレンジングオイルをつける。コンディショナーを浸透させている間に、クレンジング=本洗いをするわけです。これをもう20年続けてきたわけですが、最近になりこれをやめました。理由はいたって単純で洗濯物が多くなるから。
今は裸になったらすぐにクレンジングオイルをなじませて、バスルームに突入。こんな楽ちんだとわかっていたら、もっと早くはじめるべきでした。予洗いしていた頃はなんだかあわただしくてリラックスできなかったから。
だけど筆者と同じようなことをしている人は、「濡れた手でも使えます」と書いてあるクレンジングオイルを意地でも乾いた手で使いたい派の人に多い気がするのです。

CHANEL 1957を使って少しずつわかってきたこと 

久しぶりにデパートに行ってフレグランスを購入しました。CHANELのレ ゼクスクルジフ(ドゥ シャネル)という高級ラインの1957という香りで、このコレクションはベル レスピロに続く2本目です。
当初は同シリーズのBOY、JERSEYのどちらかにしようと思って出向きました。どちらもとてもよい香りで本気で迷っていたところ、美容部員さんが「ベル・レスピロが好きな方なら絶対この香りも好きなはず!」と紹介してくれた香りの一つが1957でした。

トライした瞬間、とにかく「他人とかぶらない香り」としか言いようがなく、ふとアイリスとジャスミンの香りが鼻をかすめたような気がしました。男性に媚びたフローラルではなく、ややとんがったフローラル(表現できない)で高潔な感じがする・・・なんだろう、このフローラルをコントロールしているものの正体は・・・・なんとそれは、私が苦手なホワイトムスクでした。苦手なはずの香りがまったく気にならないというよりむしろいい香り!
自分ではわかりませんが、つけてから2時間くらい経ってからも香っているようで、同僚が「なんかいい匂いがする」とよく言います。
このシリーズはマドモアゼル シャネルの伝説を物語るフレグランス コレクションなのですが、この香りはシャネルにとって飛躍の年となった1957年から名づけられました。

1957年、アメリカ。 マドモアゼル シャネルは、珍しいファブリックをいち早く採用するクリエイションが評価され、世界的に著名な賞を受賞します。これまで見向きもされなかったファブリックが、彼女の手にかかると瞬く間に注目の的となりました。1957は、この時のイメージを彷彿とさせるフレグランスです。ホワイトムスクを基調としたフローラルノートの華やかさと、ウッディの力強さが重なった多面的で、光輝くようなフレグランス。


(CHANELの公式オンラインストアの製品情報を引用)


買うタイミングを間違えたかな・・・。私自身も何かを成し遂げたその時に、記念に購入すべき香りだったのかしらん。
1957に夢中になって1週間ほど毎日これだけを使っていたのですが、ふと同シリーズのベル・レスピロを久々に使ってみようという気になり、やや季節外れではありますが使ってみたところ、買ったばかりの頃よりももっとその良さを感じることができました。当時はわからなかった、気づかなかったノートを、1957という同じようにクオリティの高いものを使ったあとだからこそ発見することができたというか・・・。
「Aにはまった後、久々にBを嗅いだら変なにおいがした」とならないのは、やはりシャネルがこの世を去ってからもずっと守られ、磨かれ続けるブランドのプライドにしか生み出せないクオリティの良さとこだわり。
人間も同じですよね。魅力的な男性Aさんと出会い、恋に落ちる。それまでおつきあいしていたBさんと別れてAさんとつきあってみると、Aさんを知ったからこそ気づくことができたBさんの素晴らしさがある。どちらがより魅力的か、ということではなく、違う個性だから比べようがない良さ。

季節を問わず使える香りです。

Top notes: ホワイトムスク、アルデハイド、ベルガモット、ピンクペッパー、コリアンダー

Middle notes: ホワイトムスク、オレンジブロッサム、ジャスミン

Base notes: ホワイトムスク、ジャーマンアイリス、キャシュメラン、ハニー、ヴァニラ

(Chanel 1957 Chanel perfume - a fragrance for women and men 2019より引用)


ベル レスピロに関する記事

cantfoolme.hatenablog.com

 

新緑が美しい時期に似合う香り

すっかり暖かくなってきました。夫と二人暮らしだと買った野菜が使い切る前に傷んでしまうことも多々あり、サラダを買った方が経済的かなという季節があっという間にやってきそうな気配がします。そこで新緑の美しい季節を前にフレグランスを買いに行ってきました。

f:id:usmilitarybase:20220321135615j:plain

CHANELのベル・レスピロです。ユニセックスの香りで夫婦で共用するため200ml(¥56,000)を購入しました。

フレグランスを買う際、筆者は@cosmeとアメリカのFragranticaというサイトを参考にします。そして今回は両サイトのレビューを読み虜になり、それでもやはり店頭で実際に香りを試してから買いたいと思ったためデパートで購入しましたが、CamelliaSinensisさん★キャプテンD★さんのレビューを読んでブラインドバイしてもよかったんじゃないかなと思うほどいい香りです。
CamelliaSinensisさんのレビューにBel Respiro=深呼吸という意味合い、と書かれているのですが、本当にそのとおりなのです。深呼吸したくなる香りで、頻繁にボトルを手に取りノズルに鼻を近づけて幸せに浸り、大きく深呼吸してしまいます。トップはグリーンですが、これはレビューから想像していた香りとは少し違いました。やはり購入前に実際に香りを試してみるというのは面白いですね。
お二人のレビューを読んで想像していたのは、花を活ける時に茎を切るあの瞬間に漂う渋いグリーンの香り(ゲランのナエマのトップのような感じ)で、そこからフローラルが顔を出し・・・というような。だけど実際に試してみると筆者の嗅覚には苦みのあるグリーンではなく、花束から香ってくるようなグリーンが感じられました。CHANELの公式オンラインショップの製品説明のアロマティックという表現がぴったりかな。

 

製品説明
マドモアゼル シャネルが好んだ土地のひとつに、パリ郊外のベル レスピロに別荘があります。そこで彼女は、春のそよ風が薫る中での昼寝を楽しみ、満開の花々で埋め尽くされた庭に囲まれながら、自然の美しさを享受して過ごしていました。ガルバナムとローズマリーのグリーンでアロマティックなノートがナチュラルな美しさを奏でる香り。

CHANEL公式オンラインショップより転載

そしてこの香りが似合う、楽しめる季節は短い。桜のはかなさよりも新緑の美しさを愛する人にはおすすめです。2年前にこんなツイートをしていたのですが、まさにこの時期にしか見ることができない緑色があって、ベル・レスピロの香りとぴったり。今から5月が楽しみです。

 ミドルノートのフローラルも素敵。蜜蜂が吸い寄せられるような甘いフローラルではなく、花瓶の水を吸いあげて優雅にたたずむ花々から漂う青々とした香り。グリーンのフレグランスは一歩間違えれば高価な芳香剤のようなひどく人工的な香りになってしまいますが、ベル・レスピロは違いました。レ ゼクスクルジフ ドゥ シャネルのシリーズを制覇したくなりました。美しい。さすがCHANEL。

以下 2022年8月17日追記

「シャネル―人生を語る (中公文庫)」を読み終えてからこの香りを使うと、感じ方がまったく違うというか、ベル・レスピロと名付けられた背景を知ることでより深く香りを楽しめるようになりました。
ベル・レスピロはシャネルが最愛の恋人、アーサー・カペル(通称"BOY")を交通事故で失った後、その悲しみを癒すために過ごしたといわれる別荘の名前。そのカペルがどれほどシャネルの人生に影響を及ぼす存在で、どれほど魅力的な男性だったのかということに触れたことで、YouTubeや@Cosmeでレビューを見て「このグリーンの香りがほしい」と買いに行った直後よりも、香りの奥行を感じられるようになった気がするのです。

 

シャネル―人生を語る (中公文庫) | ポール モラン, Morand,Paul, 登世子, 山田 |本 | 通販 | Amazon