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マリア様はお見通し

普段は何も見えていないふりをしながら、善人面して静かに暮らしています

ジョニ子のしくじり

先日行われたグランプリシリーズのNHK杯の解説をしていたジョニー・ウィアーが、ともに解説をしていた長野五輪金メダリストであるタラ・リピンスキーの隣でうっかりこんなことを口にしてしまいました。

「羽生結弦に関して最も心を打たれることといえば、彼はオリンピックを制した。過去に活躍したほとんどのスケーターは(五輪で金メダルがとれた後)競技を去ってしまう。
彼らは(五輪当時の)スケーティングレベルを残りの競技生活で維持するんだ。羽生結弦の場合は、明るい光も、世界中の目の前でミスを犯すことも恐れていない。それが彼を素晴らしくしているのであり、一試合一試合、彼は戦士のように突き進んでいくんだ」

(ジョニーが解説したNBC放送分)

おそらくジョニ子さんは、羽生選手の演技に引き込まれていて、隣に座っている解説者・タラさんが五輪で金メダルを獲得してすぐに引退したスケーターであることを忘れてしまったのでしょう(苦笑)。
この後ジョニ子も「しまった!」と思ったのか、タラさんもなんと続けてよいのかわからないのか、気まずい沈黙が続きました。そしてタラさんがようやく口を開きました。


「ジョニー、まさにあなたのいう通りよ。オリンピックでメダルを取ると、モチベーションを失ってしまうの。結弦はそうじゃない。なんで結弦がフリースケーティングで四回転ジャンプを3つではなく4つ入れているかわかる?
彼は自分を目指して挑戦してくるスケーター達に、その4つの四回転ジャンプで対抗したいのよ」

青いフォントで書かれた解説がジョニ子、濃いピンクのフォントで書かれた解説がタラちゃんの解説です。
ひとまず沈黙は破られましたし、四回転ループの難しさについてもジョニ子がわかりやすく解説してくれています。

「トウをつくことで得られる補助なしに飛ばなくてはならない。ホッピングみたいなものだね。体のポジショニング、エッジ使い、そして(助走の)速さに頼らなくてはならない」

子供時代にホッピングの流行を経験しているアラフォー世代は、ループジャンプの難しさが想像しやすいでしょう(笑)。

ラングスジャパン(RANGS) バランスホッピング オレンジ

私は日が暮れてもこれにのって飛んでいました。ぼよよ~ん、ぼよよ~んって。もっとダサいデザインでしたけどね。でもジョニ子がループをホッピングにたとえたのはすごいなぁと思いました。着地してそのままホッピングのバネの力だけを頼りに、上に跳ね上がっていくんですよ。
だけど恐ろしいことに、四回転ループはホッピングのバネではなく、選手の膝のバネを使います。こんなジャンプを練習し続けたら故障につながるのではないかと思いますが、単独ジャンプだったらセカンドジャンプの3ループのような負担はかからないでしょう。
それに「もっと高みへ!」と羽生選手が熱くなっても、冷却器ブライアン・オーサーが稼働しますからね(笑)。平昌を前に故障で競技生活が続けられなくなる、なんてことはないでしょう。

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