何も持たざる者としての生き方





先日オフ会でもこの本についての談義に花が咲きました!これを読んだとおっしゃっていた方はどちらかというと著者のアンチと自称していらっしゃって、「アンチが覗かずにはいられない本を書くのが彼女のすごいところ」とおっしゃっていました。なるほど!
確かに万人受けなんてそもそも著者の林氏は考えていないのでしょうけど、これはレビューが賛否真っ二つに分かれていますね。私は賛同派です。

評価の低いレビューとしては「上から目線」「(彼女の黄金時代の)バブル期じゃあるまいし、こんな上昇志向丸出しでどうする」などの声があって、これらを読んでから私も購入したのですが、確かに彼女の上昇志向はすごいですね。 ただ彼女は「何も持たざる者として努力を積み重ねてきた結果として、自分の今の生活がある。だからみんなも、今自分が歩いている道を歩き続けたくなければ、ちゃんと努力をすれば必ず他の道が開ける」と言っているように私は思えました。自分に厳しい人は、やはり他人に対しても厳しくなるのはしようがないと思います。

「あなたは何も持っていない」
これは著者のお母様が著者に言った言葉だそうです。何も持っていないからこそ、社会に出たら自分で学ぶなり、教えてもらったことを身につけていかなければならない、ということだそうなのですが、この言葉は私も身につまされました。
私は自分が何も持っていない人間だと言うことは、時々自分に対する言葉や扱いで思い知らされます。ああ、この人にとっては自分はその程度というか、やっぱり私ってカスなんだ、と。
何も持たざる者の努力は、まだまだ続きそうです。

野心のすすめ (講談社現代新書)