Wendi Deng Murdoch(10)【完】ウェンディの強さの秘密が詰まった彼女の私的なメモ

Wendi Deng Murdochシリーズ、いよいよ今回で最終回となります。

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画像はWendi Deng Murdoch's glamorous life - CSMonitor.comからお借りしました

抜きんでた美貌の持ち主でもなく、それを補うためのウィットや知性を感じさせる英語が話せるわけでもない。むしろブロークンイングリッシュ程度であの大富豪、Rupert Murdoch(ルパート・マードック)の三人目の妻となった(既に離婚済)彼女の強さの秘密について本シリーズで語ってきましたが、今回は引用させていただいたコラムの公開をしてしめくくりたいと思います。

言葉のハンデをものともしない強さ

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Wendi Deng Murdoch(1)彼女がこんなにも気になる理由 - マリア様はお見通しという記事にMira様からいただいたコメントの一部にも書かれていたように、Wendiと、そして今でも語り継がれる王冠を懸けた恋で有名なWallis Simpson(ウォリス・シンプソン)には共通点があります。

私の中ではWallis Simpsonと重なります。彼女も容貌もどちらかと言えばさえない容貌で、しかも若くもなかったけれど、それにも関わらず元英国国王エドワード8世の心を射止めた女性。彼女も協力な磁力の持ち主です。

確かにウォリス夫人とかぶる点としては美貌という武器を持たずして、大物を仕留めたというところです。だけどウォリス夫人は自分の容姿を客観視していたからこそ、若い頃からチャームというものを徹底的に研究し、男性を誘惑、挑発するウィットに富んだ会話術を身に着けたのでしょう。だけどウェンディにはその会話術さえありませんでした。ではなぜアメリカでも屈指の大富豪の妻になれたのかというと、その秘密は彼女がこっそりとつけていた備忘録にありました。

言葉の壁などまったく気にしない彼女の鈍さ、強さを表す備忘録 【その1 語彙の貧しさもまったく気にならない前向きさ】

“Oh, shit, oh, shit,”
“Whatever why I’m so so missing Tony. Because he is so so charming and his clothes are so good. He has such good body and he has really really good legs Butt . . . And he is slim tall and good skin. Pierce blue eyes which I love. Love his eyes. Also I love his power on the stage . . . and what else and what else and what else . . . ”

トニー・ブレア氏への抑えきれない想い・・・・これを書いた時、ウェンディは既に在米20年を越えていました。それでこの英語です。日本人の中学生が憧れのアメリカ人セレブリティに一所懸命書いたファンレターと同じレベル。これは「留学しなくても英語はうまくなる」と考えることもできますね。
話がそれましたが、もちろんこれは自分の心の中からあふれ出てしまったことを書いた私的なメモなので、文法の誤りなどは気にせず、自由に書いたものとはいえ語彙の貧しさが目につきます。だけど私の想像ですが、おそらく彼女は他の人とコミュニケーションをとる時もこんな感じだったのではないでしょうか。「私の英語に知性が感じられない?あたりまえじゃない。ネイティブスピーカーじゃないんだからそのくらい許してよ」と開き直っていそうです。英語の勉強に注ぐ力はルパートの研究に注がれ、ルパートを知り尽くし、そして彼の最強の味方となり、ルパートは陥落。

言葉の壁などまったく気にしない彼女の鈍さ、強さを表す備忘録 【その2 過剰なまでの自信】

"Lisa will never have my style, grace.... I achieved my purpose of Eric saw me looking so gorgeous and so fantastic and so young , so cool, so chic, so stylish, so funny and he cannot have me. I'm not ever feel sad...about losing Eric....Plus he is really really ugly. Unattractive...and fat. Not stylish at all try to wear hip clothes...I'm so so soo soooo happy I'm not with him."

「リサ(ウェンディの愛人でGoogle のCEOのEric Schmidtと交際していた女性)は私のスタイルも優雅さも決して手に入れることはない。私はゴージャスで素晴らしくて若々しくてクールでシックでスタイリッシュで面白いけど、彼は私を手に入れることはできない」って開いた口がふさがりません。F爆弾を投下しまくるなど汚い言葉使いが顕著だったとされるウェンディがまさか自分を優雅だと思っていたとは!でもこの過剰なまでの自信がないと、アメリカの大富豪の妻になんてなれません。ここまで自分に対して無駄に前向きな人間こそ、自分の望む人生を手に入れることができるのです。
「XXだけどどうしよう・・・・」などとうじうじしない。考えている暇があったらとりあえず動いてみる。例えば彼女がルパートを通じて親交のあったヒュー・ジャックマンの一人芝居には、業界の大物数人を見に行かせています。ヒューを喜ばせたいというよりは、貸しを作るためかなと私は思いました。自分の夫であるメディア王の権力にレバレッジを利かせてこういうことができる利口さと行動力を持つウェンディ、恐れ入ります。
尚、この私的なメモが晒されていたのはアメリカの雑誌"VANITY FAIR"のウェブサイトにあったコラム"Seduced and Abandoned"です。拙ブログのこのシリーズも同コラムを引用させていただきました。
引用元を読まれた方はお分かりだと思いますが、ウェンディに対する印象操作がかなり強いコラムです。とにかく粗野で乱暴で、優雅とは程遠い(ウェンディ本人は優雅だと思っていますが・・・)。もしかするとすべて真実かもしれませんが(お世話になったアメリカ人の家庭をぶち壊してグリーンカードを取得する女性ですからね)、コラムはマードック寄りだという前提で読まれることをおすすめします。メディアなんてだいたいある程度の捏造が含まれていてあたりまえですし、スポンサーあっての企業ですから偏っていてあたりまえでしょう。

シリーズ(9)から最終回までかなり時間が空いてしまいましたが、長い間おつきあいいただきましてありがとうございました。過去記事へのコメントもお気軽にどうぞ。そして拙ブログは記事よりもコメントの方が素晴らしいことが多いので、コメント欄も是非ご覧ください。