石鹸の香りで思わずノスタルジーに浸ってしまった

洗濯用潜在からボディウォッシュまで、香りのバリエーションがとても豊富になりました。だけどなんだかんだいって石鹸の香りが一番かも・・・と思って買ったのがニベア クリームケアボディーウォッシュ ヨーロピアンソープポンプ 480ml

(「加齢臭と混ざると吐き気がするにおいになる」という率直なレビューには笑いました)

一瞬でノスタルジーに浸ってしまうほどの香りの力の大きさ

このボディウォッシュを使った瞬間、まだ幼い頃に従姉妹達と皆で一緒にお風呂に入ってぎゃーぎゃー騒いだ夜のことを思い出したのです。まだ自分が人の前で平気で裸になれた年齢となると、7歳くらいの頃ですから、もう30年も前の話になります。そんな昔の記憶が一瞬で鮮明に蘇るほどのインパクトが、このボディウォッシュのシンプルな「石鹸の香り」にはありました。
母と私達兄弟は、年に一回母の実家に泊まっていました。それは母が生まれ育った街の夏祭りの時でした。そして遠くに暮らす従姉妹達もそれに合わせてやってくるのです。私はこの数日間をとても楽しみにしていました。

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photo by Issey Niwa


私達兄弟が暮らす街よりもさらに田舎で、娯楽と言ったらお互いの存在しかないような町。
「○○屋さんにアイスを食べに行くよー」と母あるいは叔母が言うと、皆でいつも決まったお店・○○屋さんにアイスを食べに行くのです。一度も美味しいと思ったことはありませんでしたが、その街で美味しい氷菓と言えばそこなんだろうなと子供ながらになんとなく納得させられていたので、黙って完食して、後でお腹が痛くなる、を繰り返していました。でも今なら理解できるのです。あれは母達にとって、とても懐かしい味だから思い入れがあるのだと。自分も大人になってみて、他の人が食べたらなんとも思わないようなものでも、私にとっては懐かしい味というものができました。
そしてアイスを食べ終わると、そのまま皆でお散歩です。田舎町の小さな雑貨屋に入り、従姉妹達とああでもないこうでもないと言って、一つだけ選んで買ってもらうのがとても楽しかった。そしてその後は河川敷に行って遊びます。
「ママ達はね、昔ここで泳いで遊んだんだよ」
そういわれても、そこが泳げるほど浅い川だったということが想像もできないほど、其の頃にはうんと深くなっていました。そしてあっという間に黄昏時になり、皆で歩いて祖父母の家に戻るのです。このボディウォッシュを使った夜、不思議なことにその情景がばぁっと目の前に広がったのです。

皆で歩いた神社までの道のり

お祭りの屋台が並んだのは、近所の神社でした。その神社の裏には養鯉場があって、幼い私は屋台はどうでもいいので、養鯉場に行きたかったのです。思えばもうあの頃から錦鯉が好きでした。

「(いけすに落ちたら大変だから)一人で行っちゃだめ」
「じゃあママが一緒に来てよ」
「だめよ。そしたらあなたの弟や従姉妹を誰が見るの?」
「じゃあ皆もくればいい」

そういって、渋る全員を養鯉場まで無理やり連れて行きました。緑色に濁った水の中で泳ぐ和金の赤の美しさに目と心を奪われて放心状態になりました。
そして二十年後のある日、私の帰省に合わせてまた皆で母の実家に集まることになりました。従姉妹の一人と、神社まで散歩に出かけました。そして養鯉場がまだ残っているかどうか確認しに行くと、規模は小さくなっていましたが、まだ少し残っていました。そして従姉妹がこういいました。

「ねえマリアちゃん、覚えてる?おばあちゃんちからここに歩くまで、小さい頃の私達は30分かかったんだよ。今では5分とかからない道を、寄り道ばかりして30分以上かけて歩いてたんだよ」

このひとことで、滅多に会うことのない従姉妹たちと一緒にいられることが楽しくてしようがなかったあの頃が蘇ってきました。
こんなとりとめもないことですが、幼い頃の楽しかった時間ってもう二度と戻ってこないんだよなぁと思いました。そして自分には当然のように与えられたこの思い出も、親や周りの大人に虐待を受けて命を落としていく子供達にはないものなのです。

おまけ★このボディウォッシュの活用方法

アマゾンでのレビューにもあるように、香りが強いため浴室に残ります。これが焼き肉を食べに行ってコートに染み付いた匂いとりに最適!
入浴してこのボディウォッシュを使った直後、まだ湯気の残る浴室のランドリーパイプに、焼き肉屋の匂いのついたコートを干して、一時間くらいそのままにしておきます。だいぶ焼き肉屋の煙の匂いがカモフラージュされますよ。ただし完璧にとれるというわけではありません。

ニベア クリームケアボディーウォッシュ ヨーロピアンソープポンプ 480ml

 

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