雪景色は非日常だから美しくて楽しい 

雪国への移住は、率直に言っておすすめはできません。旅行するにはいいけど、住むのは覚悟がいると思います。
冬期間は起床時間を一時間早めて雪かき→車庫から車を出して、凍結した路面を徐行運転で出勤。これだけで一仕事ですから、都会の通勤ラッシュとはまた違った疲労感があります。それは雪国に暮らす人達の苦労のほんの一部です。

美味しいお米とお酒造りに欠かせないもの=「豪雪」と日常的にむきあえますか?

雪国は雪解け水によって肥沃な土壌が作られ、その結果おいしいお米が育ちます。お米が美味しいということは、お酒も美味しいのです。その美酒が造られる厳しい気候と日常的に向き合うことは、なかなか難しいことです。
だけどその厳しい気候が作りだす環境にしかない美しさもあります。上の麒麟山酒造周辺のような情景を車窓からのんびり眺めてみたい人は、真冬に磐越西線に乗ってみられるとよいですよ。新潟県の新津と福島県の会津若松を結ぶ、阿賀野川沿いを走る路線です。都会の人は「田舎って駅と駅の間がこんなに長いの!」「こんなに雪が降っても電車が走るのか・・・・」と驚くこと間違えなし(笑)。
だけどそれも旅だから楽しいんですよね。電車を降りる頃には「暮らす場所ではないな」と思うことでしょう。

旅行にはよいと思う理由 雪景色は非日常だから楽しい

「お肌が綺麗なのは、やっぱり雪国出身だからなんですね!」とよく言われる私は「そうですね。日照時間は確かに短いですから」と答えるのですが、本当に冬期間の日照時間は短いんですよ。暗い。あれは個人差こそあれ、精神面に影響をもたらしますよ。
両親が真冬に横須賀に遊びに来ると「同じ日本で、2月にこの青空は不公平だ・・・」とつぶやきます。新潟では3月くらいになると、ある日一歩外に出るとふと春の訪れを知らせるような甘い香りが鼻をつく時があります。本当に甘いんですよ。ちょっとしっとりとしていて。
その香りを嗅ぐと、心がはやるのです。そしてどれほど自分が春を待ちわびていたのか、その時になってわかります。

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