アメリカの大人気ドラマ「フレンズ」(1994~2004年放送)が放送回数を重ねていくにつれて、キャスト達のメイクがごくナチュラルに、そして表情がいきいきしていくことに気がついた方は多いでしょう。
だけどナチュラル=あまりメイクアップしていないのではなく、ナチュラルに見えるような技巧があるのです。どこに何をどうつけているのかはわからないけど、「なんかあの人綺麗」と言わせるテクニックが。
ナチュラルに見せるために筆者が「こんなものを使っているのではないか」と思うものを要所要所で紹介しながら記事を書いていきます。
- 1.ファンデーションを減らしてコンシーラー、ハイライトをもっと取り入れる
- 2.チークはオカメインコになるためにつけるものではない
- 3.「自然な凹凸」に見せてくれるハイライトとシェーディング
- 4.点、線ではなく面で考える=顔全体の調和
- 5.光があるから影が生れる
まずはレイチェルを比べてみましょう。
(photo credit: SCREEN RANT Friends: 10 Biggest Ways Rachel Changed From Season 1 To The Finale)
1.ファンデーションを減らしてコンシーラー、ハイライトをもっと取り入れる
健康的な小麦色の肌にブロンドが美しいレイチェルですが、シーズン1、2の頃は「しっかりカバーしました。口紅もちゃんと塗っています」という仕上がりのメイクです。実際のドラマを見ていても、他の主演女優達同様ファンデーションの「層」がはっきりと感じられてしまうくらいです。「ちゃんと塗ってる」という感じが出てしまう時点で、どうしてもやぼったく見えます。
ところがドラマの人気がどんどん出始めてスポンサー収入の上昇に伴い、より腕のよいメイクアップアーティストを雇えるようにでもなったのでしょうか。シーズン3あたりからどんどんメイクがナチュラル(に見えるよう)になってきました。(画像の右側はシーズン9か10)
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2.チークはオカメインコになるためにつけるものではない
お次はモニカ。
(photo credit: sofeminine 12 Reasons Monica Geller Is The Best Character In Friends)
放送開始は1994年だったにも関わらず、80年代のような印象すら与えるモニカのメイク。古臭くても彼女が美人だから見ていられるようなものです。でなければただの悲劇です。
やはりこの頃の彼女のメイクアップの仕上がりもなんだか「平ら」というか、カバーアップすることに命をかけている感じがして老けて見えます。均一に塗りこまれたファンデーションが光を反射しているせいか、もともとある凹凸が埋もれてしまっているような・・・。顔全体が光を受け止めていて、せっかく持って生まれた美しい骨格から生まれる陰がほとんどありません。
それがこうなりました。
(photo credit: INSIDERMonica Geller's best looks on Friends - Insider)
「なんかもともとこういう顔の人なんだろうな」っていうくらい自然に綺麗で、表情が豊かな感じがしませんか?その秘密の一つは、笑った時に一番高くなるところから中心に外側に向けてふわっと乗せたチークだと思います。オカメインコ風やおてもやんチークが好きな人はそれでよいと思います。
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MAC ミネラライズブラッシ ウォームソウル
— n (@__mq__pj) April 9, 2020
万能すぎるつやつやのベージュ!ツヤのあるベージュチークが欲しくて買ったんだけど、なんでもっと早く買わなかったんだろうってくらい使いやすいし可愛い!🌸
これ使っておけば間違いないからしどんなコスメとも合うから重宝してる🥺 pic.twitter.com/sSY30WXfQu
エクセルの新しいチーク、こんなにかわいいの!?めちゃキラキラつやつやほわほわじゃん
— キムラ (@seinougatakai) April 9, 2020
ぜひこのインスタTV見てほしい…どうせあんまりお金使わないし買っちゃおうかな…
あとこの動画でMAさんが縦チークおすすめしてて「わかる〜!」となったhttps://t.co/5dB177DZkq pic.twitter.com/3GhdacEYZz
3.「自然な凹凸」に見せてくれるハイライトとシェーディング
続きましてフィービー。
(photo credit: weheartit @sanaity)
フィービーはくせ毛を矯正した程度でロングのブロンドから大きくヘアスタイルが変わらなかったため、あまり大きく変わったという感じはしないのですが、やはりメイクアップでぐんと垢抜けました。
(photo credit: ZIMBIO Phoebe Buffay, ‘Friends’ - Missed It by That Much: Hit TV Shows That Almost Got a Spin-Off - Zimbio)
ね?やはり顔面全体白塗りから、チークやハイライト、シェーディングが周囲とうまくブレンドされてナチュラルな凹凸が生れて「なんかよくわからないけど綺麗な人」に仕上がっています。
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陰影なんていらない顔だしなぁと思ってたけど、これは本当いいよ。
— 菓な子 (@kanakolu2) February 23, 2020
全然違う。
縁の下の力持ち的なコスメ。 https://t.co/sZSm6OhNZa
4.点、線ではなく面で考える=顔全体の調和
毎日しっかりフルメイクをして綺麗でいることに手を抜かない女性達を見ていると、顔の上に乗せられた色に目が行くことがありませんか?
「あのパープルのアイシャドウはどこの商品だろう」
「あのがっつり入ってるシェーディングはパウダーかな、それともクリームかな」
パープルという色がわかるのはあたりまえなので別によいのですが、シェーディングが「入ってる」と人から見てわかる時点で、シェーディングに使ったコスメを無駄にしているのです。昔のヤンキーや昭和の場末のホステスさんみたいなシェーディングの入れ方をしていませんか?あるいはギャルみたいなノーズシャドウの入れ方をしていませんか?(あれは直視できない)
自然な影に見えるシェーディングのつけ方は自分の骨格を知ることから始まりますが、それを知ったうえでどう入れたらよいのかという知識とテクがないと「ここに影を作ろう」とまるで境界線を引くように入れてしまうから不自然に見える=厚化粧で老けて見えます。フレンズの主演女優三人の顔面からはこの境界線と粉っぽさが消えたから、ぐんと綺麗に見えますよね。
また、シェーディングを入れたらどこが高く見えるのか(線)、そしてそれはあなたの顔全体のバランス(面)としてどうなのか?をチェックすることが大切だと思います。そしてシェーディングであれアイシャドウであれ、顔に色を加えたらその周りとの境界線をぼかすためにちゃんとブレンディングブラシは使いましょう。メイクがうまい女性達(「この人は薄化粧なのに綺麗だな」と周囲を欺く達人のことです)ほどこのブレンディングブラシは必ず使っています。
5.光があるから影が生れる
かつてグラビアアイドルとして大人気だった井上和香さんが「裏方のスタッフの方々の中でも、特に照明さんとは仲良くなろうと努力していた」というようなことをおっしゃっていました。グラビアアイドルの商売道具である曲線、そして表情を少しでも美しく立体的に撮影してもらうには、光を味方につけなくてはいけないのです。そのくらい光は重要。
(Photo credit: INSIDE'Friends' plot holes and inconsistencies that still bother fans - Insider)
それはメイクアップにも言えると思いませんか?
上の画像のレイチェルは、眉下の骨の部分、鼻筋、目の下、上唇中央の上部分におそらくハイライトが入っているのでしょう。ここの高さ(線)を強調することで生まれる影があり、そこからできる陰影が自然に見える(面)のです。
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私の色黒肌でも浮かない透明感爆発するアイテム( ・᷄-・᷅ )♡
— せーけ (@sekecosme12241) March 13, 2020
TUの時はファンデの上からハイライトの場所に入れたんだけど一緒にいた子の驚いた顔が忘れられない。その顔見て即買いしました。今は下地として使っている。色むらも毛穴もカバーしてくれてみんな買えばいいのにという気持ち。 pic.twitter.com/tK6G9AJ9mY
M.A.C.のこのミネラライズ・スキンフィニッシュは自分の肌に合った色を、笑うと一番高くなるところに乗せてみてください。すごく自然なハイライトになる上、目の表情まで明るくなります。
素人は他人の視線がわからない。筆者はこんなメイクをしています(笑)。
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