京女の妖しさを守り続けるためにも、祇園はちょっと排他的なくらいでいいと思う


歌舞伎役者の中村芝翫さん(三代目中村橋之助)の愛人は京都の芸妓、市さよさん。
愛人が祇園の高級クラブのホステスじゃなくて、芸妓で、しかもつきあいは長く、三十代半ばというところに興味を持ちました。いいなぁ梨園っぽくて、と。
京都で生まれ育った女性がみんなはんなり美人というわけではないのでしょうけど、京女って絶対に東京の美女にはないものがあると思うんですよ。その資質の保全のためにも祇園はちょっと排他的なままでよいと思います。

Gion

「東京?行ってあげてもいいわよ」くらいでちょうどいい。京都にひっこんでいるからこそ会いに行きたくなる美女であってほしい

郷ひろみさんや伊集院静さんとの熱愛で知られている佳つ乃さん。かつて祇園で舞妓をしていて、その人気たるやすごいものだったそうです。はんなりとした京女というと、かつてはこの佳つ乃さんを思い浮かべたものですが、どうやらこのお方は東京の男達を中心に交友関係が広がりすぎてしまい、祇園の格を下げてしまうようなことをしてしまったようです。

彼女は交友関係も広く、彼女自身に会いたいとやってくる客も多かったため、永年育まれた“一見さんお断り”の伝統を守れなかった。お金についての評判もあったし、これでは祇園の格を落とすと組合から引退を勧められたわけや」(常連客のひとり)

【ASKA事件】栩内被告とは別の女が逮捕。名前は佳つ乃…その正体とは。書類送検の裏にまたもパソナが。 - NAVER まとめより引用)

京都のもんは腹黒い、と言われる中でもその最高峰に位置しそうな祇園の組合の人が、どれだけ美しい京言葉で引退を勧告したのか興味があります。聞いた感じはやんわりとしているんだけど、言われた側はもう勧告を受け入れるしかないような迫力がありそうですね・・・。

佳つ乃さんのように東京で芸能人と遊びまくるのも刺激的で楽しいと思いますが、私ははんなり京都美人にはどちらかといえば「私に会いたかったら京都までおいでやす~おほほほほ~」(おいでやすの使い方があっているかどうかはわからない)みたいに、お高くとまっていてほしいですね。

祇園まで六本木や銀座と大して変わらなくなったら、西の都の魅力がなくなってしまう

Kyoto

以下は私の想像ですが、こうして東京を中心に活躍する芸能人達との交際・交流によって、元超売れっ子の舞妓という存在を俗っぽく、安っぽくしてしまったのが佳つ乃さんなのではないでしょうか。
佳つ乃さんは美しいんだけど、引用元に書かれていることがすべて本当ならば、祇園の中に存在する閉ざされた世界でしか感じることのできない空気を汚染していることになります。

例えば彼女の著書・京都 佳つ乃歳時記では、彼女が贔屓にしているお店が掲載されています。観光客が列をなすようなお店は一軒も載っておらず、逆に電話番号や住所が掲載できないお店=一見さんお断りのお店が載っているのです。

こういう風に引っ込んでいられると余計に行ってみたくなるのが人間の心理というものです。だけどどんなにお金を積んでも、それだけでは入れてもらえないお店がある。そういう敷居の高さを、がめつい佳つ乃さんが下げてしまったのでしょう。「お金を払えるなら、一緒にお酒を飲んであげるわ」って。
するとどういうことが起きるかというと、客層が悪くなって祇園の格も下がる。
ググっても情報が出てこないような、少数のいい男達の間でだけ密やかに語られるいい女の生息地・祇園であってほしいものです。祇園だけではありません。大昔に都があった京都は、恐怖のお花畑系四文字「素敵女子」だとか「女子力」、あるいは「モテ〇〇」といった、そういう安っぽ~い響きの似合わない女性の生息地であってほしいです。でも安田美沙子さんみたいなキャピキャピした人や、坂下千里子みたいにぎゃーぎゃーうるさいのも京女なんですよね。現実はそんなもんか~。
京都に一年暮らして、四季の移ろいを楽しんでみたいなぁ・・・。

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