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マリア様はお見通し

普段は何も見えていないふりをしながら、善人面して静かに暮らしています

羽生結弦選手が海外のメディアに比類なき王者と絶賛される理由

フィギュアスケート

 フィギュアスケートファンの間ではおなじみのCBCの番組からお借りしたチャートです。動画を見たい方はこちらからどうぞ>>2015 GPF - 羽生結弦 Yuzuru Hanyu Fluff (CBC) - YouTube

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2015年のグランプリファイナルを迎えるの時点での歴代の男子フィギュアのハイスコア・トップ10。羽生選手のNHK杯での国際試合初の300点超えが一位となっていますが、これをまた羽生選手自身がファイナルで更新してしまいました。
こうやって自分自身のベストをさらに超えて今では330.43点という世界最高記録を保持する羽生選手。点数という数字だけでもそのすごさは伝わりますが、海外(北米)の解説者達が彼を「今までの五輪王者にここまですごい選手はいなかった」=比類なき王者と称えているのは、いったいどんな部分なのでしょうか?

4回転Salに満場一致のGOE+3。だけどジャンピング・マシンではない

NBC放送分の動画を見ていると、長野五輪の金メダリスト、タラ・リピンスキーとジョニ子のコンビの解説がとてもわかりやすいと思います。
4回転サルコウを飛んだ直後にタラが「ジャッジ全員が出来栄えの評価において3の加点をつけました・・・・全員ですよ」と言いました。半笑いしながら(笑)。もう笑うしかないっていうくらいすごいものを目撃すると、そうなっちゃいますよね。
ジャンプ実施直後ということは、もう回転数が足りているかどうかの確認のためのビデオリプレイの必要なしってことです。まあそりゃ当然か。

 またタラさんは羽生選手のジャンプを「振り付けに溶け込んでいて美しい」と言っていました。

What to watch for with Yuzuru is transitions in and out of his jumps. They just melt into the choreography. You can never tell the jump is coming. so exciting.
「結弦の見所は、ジャンプの入り方とジャンプを終えた後のつなぎ。それらは振り付けに溶け込んでしまいます。ジャンプが来るとは絶対にわからない。面白いですね」(タラさんの解説より引用)


あの滑らかさと軽さ、確かにプログラムに溶け込んでいますよね。
多くの選手はジャンプが近づいてくると「あ、来るぞ、来るぞ・・・・」と観ている者に構えさせてしまいます。
だけど羽生選手の場合はもう着氷してあたりまえというか、すごく少ない力で軽々と飛んでしまうから、観ている者はゆったりと見ていられる。なんというか、飛ぶというより舞うと表現した方がいいような軽さ。
ジャンプへの難しい入り方、そして着氷後の流れの美しさやつなぎの動き、すべてを非常にに滑らかに見せることができるのです。
そしてゆったりと観ていられるからこそ、ジャンプ云々ではなく、フィギュアスケートそのものを楽しむということを思い出させるだけの余裕を与えてくれます。

(タラさん、ジョニ子の大絶賛が聴けます)

タラさんとジョニ子の話していることの共通点としては、とにかく羽生選手は難しいことをあまりにも簡単に見せてしまうということと、確かな技術と情熱、そしてデリケートを併せ持つ選手であるということ。
羽生選手がやっていることがどれだけ難しいことなのか、現役選手として滑っていた二人ならよくわかるでしょう。ところでこれをきくとキム・ヨナさんの演技を思い出します。彼女もそういう感じでしたよね。

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追われる立場の選手として恥じない演技を続けることができる

NBCの実況テリー・ギャノンさんが羽生選手についてこういいました。

「彼は自分自身だけでなく、(フィギュアスケートという)スポーツを私達の知らないところまで連れて行ってしまうのではないか」

こうして完全に別格になってしまった羽生選手・・・。

ジョニ子が「(ミスを連発しない限り無敵の今)自分自身と競争し続けることほど難しいことがあるだろうか」と言いましたが、モチベーションを保てていること自体がすごいですよね。
GPシリーズ>>ソチ五輪>>世界選手権と三大大会を立て続けに制覇した後にも、こうしてトップ選手でい続けることがどれだけ難しいことか、想像もつきません。

Unreal。「もしかすると『コケない王子様』は存在するのかもしれない」と夢を見せてくれる

タラさんが羽生選手をunreal(非現実的な)と評しました。ロボットのようにミスのない完璧な演技をするからではなく、こんなことをやっちゃう人がいるのか、ということでしょう。
精巧なフィギュアスケートマシンというよりは、氷と仲良く戯れることのできる方法を知っている王子様なんですよ。あなた、本当に同じ人間?っていいたくなるようなことができてしまう。泳いでいるかのようにすいすいと・・・・。魔法をかけられたような気持ちになるほどunreal。
そしてSP,FSともにクリーンな演技をして世界最高得点を更新し続けている姿は「やっぱり王子様ってコケないんだ」とこれまた夢を見させてくれます。どんなにすごい選手でも1シーズンを通じてアップダウンはあるでしょう。平昌五輪まで常勝なんてとてもじゃないけど無理です。そんなことをしようとしたら、平昌に辿り着くまでに燃え尽きてしまいますから。
だからさすがの王子様でも今後コケることはあると思いますが、難しいことをいとも簡単そうに見せてしまうあの優雅さには、どんどん磨きがかかっていくことでしょう。


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