若林史江さんとマツコさんがいいこと言ってる 野球バカって危なくないですか?


大好きなTV番組「5時に夢中!」のもう2年以上前の放送分なんだけど、若林さんとマツコさんが大切なことを言っています。

お題は野球の名門校・浦和学院の強さの源であ隔離生活について。
動画のカウンターが17:22あたりからこのネタについてのコメントが始まります。

マツコさんがおっしゃったいいこと「高校野球が目標になってしまっている。その後に続く長い人生を歩いていくために必要なことは培われない」

世の中から隔離して野球漬けの生活を送れば、確かに野球は強くなるのでしょう。

  • 学校での女子生徒との会話禁止
  • 寮に暮らす外出は休日のみ許可される。ただし校名入りジャージか制服で外出し、学校指定のかばんを持つこと

これ以外にも携帯電話に触れられる時間や、見ることが許されているTV番組まで決まっています。
こうやって完全に生徒達を管理するということは、生徒達から経験値を奪うことになります。この経験値(いいことも悪いことも含む)が養われずに、高校を卒業した場合、野球を続けるにしろやめるにしろ、その先の長い人生を歩いていかなくちゃいけないのに、野球を奪ったら何も残らない青年達になってしまうけど、大丈夫なのか?ということです。マツコさんに盛大な拍手を送りたいと思います。

さて、この「管理されている状態」なのですが、部員はこの状態を窮屈だと思っていないと思います。もう「名門・浦和学院」に選ばれたということが誇りなので、隔離されている状態すら「自分達は伝統ある名門校の選手であることの証し」なのです。だから校名入りジャージでお出かけするのも、恥ずかしくないんじゃないのではないでしょうか。

この青年達は実社会に出たらどうなるのか?

名門校の厳しい上下関係を耐えぬいたという資質を評価してくれる企業も多いでしょう。だけどマツコさんがこうおっしゃいました。

「体育会的発想やヤンキー的発想が日本の根底に流れていて、それが美徳とされるのってどうなんだろう」

そういわれてみれば、時代が変わっても日本からはこういう精神が消えませんよね。残念なことに、受け継がれてしまっています。

若林史江さんがおっしゃったいいこと 「何か一つをやりぬいた人って勤勉だから企業側からありがたがられますよ。バカだけど」

一年のうち364日は部活の練習に明け暮れていた、という若林さんは、「学生時代に一つを頑張りぬいた経験は必ず次にも生きる。一つのことを習得するために使った集中力は、他のことを習得する時にも必ず生きてくる」とおっしゃいました。
私も部活の厳しい練習に耐えたという経験は、集中力だけでなく、お金で買えない自信や、精神的な強さをその人に与えてくれると思います。しかしながら、若林さんのお話は論点が「隔離生活」とちょっとずれてしまっていました。
だけどこの後におっしゃった言葉が素晴らしいなと思いました。

「ここにきて日本企業も体育会系の生徒を採用するようになっている。彼らは勤勉でよく働くから。バカだけど」

このバカって本質が馬鹿なんじゃなくて、○○バカの延長線上にある馬鹿だと思うんですよ。野球バカとか。もともとはバカではなかった。でも隔離されたりなど、特殊な環境で育ってしまったばかりに、そのこと以外を学ぶ機会がなかっただけ。幹部社員にしてみたら、純粋培養の扱いやすいバカってこと。愚直と言ったらよいのかな。

ただ斎藤佑樹選手の大学時代の「持っている」発言は、また別物のような気がします。あれを言えてしまう精神と、あの発言に対して無邪気にわーっ!となれる早稲田大学の生徒の健全な精神に、マツコさんが痛烈な皮肉を言っていましたものね。

結局これは誰にとって有益なのかといえば、学校側

名門高校のステイタスの維持のためなら、別に生徒の野球以外の経験値がどうとか、まるで構わないのでしょう。頭のいい子はいらない。学校を勝たせてくれる生徒さえ集まればそれでいい。私立だからそういう選手を集めるお金は持っている、ということ。
そして親御さんも「名門でプレーさせてやりたい」という気持ちがあるのでしょうね。せっかく才能に恵まれたのであれば、それを名門校で開花させてあげたいというのが親心。人間的にも魅力があって、野球までできて・・・という高校生は、体育会系精神が脈々と流れ続ける日本社会では生まれないのでしょうか。

ug-baseball.com


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