「精神科に通っても心の病は治らない」と思う理由を作った精神科医


精神科に通っても心の病は治らないんだろうなと思ったきっかけは、精神科医になろうとする人の志にはばらつきがあるとわかったからです。
これは精神科医に限ったことではないのですが、敬愛する中瀬ゆかり氏の章のみが目当てで買った「99人の小さな転機のつくりかた」という本に香山リカさんが以下のようなことを書かれていたのを読みました。本が手元にないのでうろ覚えです。

「医学部生だった時、同級生達を見ていて自分はとてもじゃないけどあんな風にプレッシャーに耐えられるとは思わなかった。だけど精神科医の方達(あるいは精神科医を目指す生徒達。どっちだったかは忘れてしまいいました)を見ていて、同じ『医師』でありながら、そういうプレッシャーとは無縁でゆるくやっていることを知って、自分にもこれならできると思った」

確かに精神科医は手術がない分、一つ処置を間違えたからといって貴重な命を奪ってしまうリスクはないに等しいといえます。だけど「プレッシャーに耐えられないけど、これなら自分にもできそう」という理由で精神科医になった人に、自分の心をゆだねるのって怖いなと思ったんですよ。
「人を暗闇から救い出したくて、精神科医になりました」っていう志を持っていなくて、あれがだめだからこれ、みたいな医者。
だからといって人間的に立派な精神科医はもうアポでいっぱいだろうから、なかなか診察してもらえないだろうし・・・。

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photo by deltaMike


動機、きっかけが何であれ、その仕事をしていくうちに天職だと感じることだってあるでしょう。そして素晴らしい精神科医として患者さん達の心を救えるならばいい。でもやはり私は精神科医に自分の心を開くことはできないなと思いました。


99人の小さな転機のつくりかた

 
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