マリア様はお見通し

普段は何も見えていないふりをしながら、善人面して静かに暮らしています

「僕だけは君の味方だからね」という夫は、妻の職場での顔を知らない。


自分の妻が、家では天使みたいな女性なのに、職場ではまるで別人だったら・・・。

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photo by bijoubaby

それは性格の問題なのではなく、病気なのでは?と思う時(2) - マリア様はお見通し」に登場したDさんは、情緒と体調がどちらも安定しないことから、試用期間後に雇用が継続されることはありませんでした。
この結果には、おそらくDさんの夫は納得しなかったと思いますし、むしろ「あんなに頑張って働いていたのに継続してもらえなくて、可哀相な僕のエンジェルちゃん」くらいに思っていたはずです。Dさんの性格を考えると、雇用が継続されなかった理由は自分に非があったのではなく、他のことだったという風に、夫に話したことでしょう。
Dさんは家庭と職場ではまったく別人のはずでした。なぜなら彼女の人格が変化するのは、ストレスやプレッシャーを感じた時です。
普通の人ならそれらの負の感情が発生した瞬間に、脳が「対応せよ」の信号を出すはずなのです。だけど彼女の場合はこの信号が狂っていました。
業務量が増えた場合、ひといきついて優先順位をきちんと決めて納期を守ることが難しいものについては依頼主と交渉をするとか、それができるのが大人であり社会人ですが、Dさんはそれができず、パニックに陥ってしまうのです。するとどうなるかというと、震えだしたり周囲に当たり散らします。
家では年上の夫に甘やかされていましたから、ストレスフリーの生活を送っていました。だから彼女の気持ちも、とても穏やかだったと思われます。その穏やかな彼女しか知らないご主人にしてみれば、まるで自分の妻が職場でいじめられた末に雇用を継続してもらえなかった可哀相な人に見えたことでしょう。

「あの職場では君のよいところが発揮できなかったかもしれないけど、次があるよ。僕だけは君の味方だからね」とご主人が言っていたとしたら、私はこう聞きたいのです。

「あなたは自分の妻の職場での言動を見ても、今言ったことと同じことが言えますか?」

 
Dさんが持つ「もう一つの顔」の原因が精神疾患や脳の障害であると判断するのは、専門家でも難しいでしょう。なぜなら専門家も、職場でしか見ることのできない、Dさんのジェットコースター級に激しいアップダウンを知らないわけですからね。

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