マリア様はお見通し

普段は何も見えていないふりをしながら、善人面して静かに暮らしています

農村の長男に嫁ぐということ(2)

田舎の古い家(旧家という意味ではなく、体質というか考え方が古臭いという意味)では冠婚葬祭が大変だとシリーズ1で書きましたが、先日ツイッターを見ていて、地方というのはどこも大変なんだなぁと感じました。

私の田舎ではこれより大変です。進歩的な考え方の男性と結婚した女性は縁のないわずらわしさ。古臭~い見栄っ張りの家に嫁いだらもうおしまいですよ。

Shiozawa station Niigata

金銭的な負担が大きすぎる

私の父方の祖父母が亡くなった時はこうでした。

 

一日目

  1. 通夜(葬祭センター)
  2. 通夜振る舞い(これも葬祭センター)
  3. 帰宅して宴会(通夜を催すにあたって力になってくれた親族をねぎらうため)

二日目

  1. 自宅にお坊さんを呼んでお経をあげてもらう。その後出棺。葬儀参列者はチャーターしておいたバス数台に分かれて葬儀センターに移動。
  2. 葬儀(葬儀センター)
  3. お斎(一日目の宴会でオードブルを注文した割烹とは違う店にする)
  4. 帰宅して宴会

通夜振る舞いはセンターだし、宴会も割烹からお取り寄せですから、自宅で食事の用意をしなくても済みますから楽だと思われるでしょう。

だけどお金がかかるのよ~。特に2は見栄っ張りな伯母が「一番立派なコースにしなさいよ!」と父に指図し、3の宴会は母が「なんか後で文句言われても嫌だからさ」と言って高級仕出し割烹からオードブルを取り寄せて、もはや通夜ってなんのためなんだっけ?とかどうでもよくなるレベルです。

funeral dinner

精神的なな負担も大きすぎる

お振る舞いの席とお斎の席では、両親に「アルコールだけで葬祭センター/割烹にどのくらい支払ったの?」とたずねるのがはばかられるほど、参列者達は飲みまくります。私の兄は父に「俺さ、明日オヤジに死なれてもこんな通夜出せないぞ」とはっきり言っていましたからね。
お振る舞いでは故人の家族は各テーブルに回ってお酌をし、たわいもない話をします。もうこれが苦痛でしようがないの!!!!会ったこともない親戚と何を話していいかわかんないよ!!!!
まあとにかくお振る舞いとお斎は故人の親族を除いては大いに盛り上がります。

3.の宴会では、なんと母は二日連続でホステスの仕事を私に丸投げですよ。実家のお座敷で席を作って、諸手続きなどアドバイスしてくれたり、何かと力になってくれた親戚達をそこで接待するのですが、そこで皆さんにお酌をしながら色々話すのが苦痛で耐えられない母は、自分だけ台所に引っ込んで洗い物が忙しくてお座敷には顔を出せない、というふりをしてTV見てましたからね。
「あなた達兄弟は、体重は変わっても足音は小さい頃と変わらない」という母は、私達兄弟以外の人間が台所に近づいてくるとその足音で察知し、さっと立って作業をしているふりをし、おば達(母にとっては義姉達)が戸をがらっと開けて「あなたもお座敷にいらっしゃいよ。一緒に飲みましょう」と母を誘うと「後片付けがね、なかなか大変で~」と言いながら逃げるのです。
私の兄と弟は親戚達と酔いつぶれているため、話し相手は専ら私です。皆さんとまんべんなく喋る・・・ふぅ~・・・・・。
だけど私よりも大変なのは、やはり田舎で暮らす母です。田舎では親族で葬式がある時は必ずお勝手(台所)の手伝いに行く女性が指名されるのです。たいしてつきあいのない女性同士数名が集まって、お台所を仕切ったりお留守番をするのですが

  • 結局女が集まると村の噂話ばかりする
  • 集まった女性達の間の上下関係をすぐに把握しなくてはいけない
  • 役割分担が明確でないため、できることをやろうとするが、できすぎてもダメ。やらなすぎてもダメ・・・

なのです。だから世渡り上手で村の濃厚なつきあいが苦にならない人は、是非ど田舎の豪農に嫁いでください。
ちなみに母方の親族も田舎者だけど、見栄っ張りではありませんので、お葬式は簡素で温かかったです。自宅で開いたのは宴会ではなく、故人の思い出話をしたい人だけが集まり、一緒にお茶を飲むということをしました。こっちの方がよっぽど故人を偲ぶ儀式としてはいいと思います。

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