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マリア様はお見通し

普段は何も見えていないふりをしながら、善人面して静かに暮らしています

敬愛する女性の情報が少なすぎるから、こうするしかなかった

偉人・奇人・変人

誰かが食べたもの、訪れた場所、感じたこと・・・。多くの人達のそういう情報であふれかえっているウェブ上で、私が敬愛する女性のそういう情報は見つけることができません。
その方のお名前でググっても、既に知っている情報しか出てこない・・・。SNSもやっていません。フェイスブックにはその人のページがありますが、wikiのコピペでしかありません。私はungooglableな方に惹かれる傾向があるようです。
それが中瀬親方こと、中瀬ゆかりさんです。新潮社出版部部長、またTOKYO MX「5時に夢中!」の木曜レギュラーコメンテーターでもあります。

忙しすぎて本が書けない

「中瀬さんの書いた本が読みたい」と思ってアマゾンをちょくちょく調べるのですが、検索結果としてヒットするのは彼女が編集に携わっている本か、あるいは5時夢の共演者であり、親友の岩井志麻子さんの書籍だけです。
あとは「99人の小さな転機の作り方」という書籍の99人の一人として登場しているので、そこで少しだけ中瀬さんについて読めるくらい・・・。
中瀬さんが夕刊フジで連載している「ななめ45度・おんなの坂道」の書き下ろしでいいから読みたいなぁと思うのですが、本への愛情が強い中瀬さんですから「書くからには読者に楽しんでもらえるものを書きたい」という思いも強いでしょう。だからなかなか出版されないのかなと思います。
編集者の幹部という本業、そしてTV番組のコメンテーターとしての仕事でいい仕事をきちんとしようとすると、さすがに出版は無理なのです。だけど中瀬さんなら、粗製乱造されたようなエッセイ100冊合わせてもかなわないくらい面白い一冊を書いてくれると思うんだけどなぁ。
しようがないので「間接的に中瀬さんを知ることができる本」を読みました。

中瀬さんが愛した男性が愛した女性

高校生の頃~23歳くらいまでアンアンを時々読んでいたのですが、恋愛特集の座談会になると必ずといっていいほど登場したのが横森理香さんでした。恋愛特集の座談会だから、百戦錬磨のいい女を期待していた私は、正直に言うとなんで「この人が選ばれるんだろう?」と思ったものでした。
だけど横森さんの私小説的な作品であるぼぎちんが、中瀬ゆかり氏の事実婚の相手であった故白川道さんと横森さんの大恋愛をもとに書かれたものであると知った途端、「きっと横森さんはいい女なんだ!」と思うようになったのです。
理由は単純で、中瀬さんが愛した男がかつて愛した人なんだから、いい女なんだろうなぁっていう、それだけです。そして中瀬さんが愛した男性のことが書かれている本を読むことで、中瀬さんのことが少しわかったらなぁってのもありました。もうまるでストーカーですね。

中瀬さんについてわかったこと

ムショ帰り。ほとんどの女性がもうそれだけで引きますよね。だけど中瀬さんは「なんだか悪そうな年上の男」である白川さんに惹かれました。
ところがなんだか悪そうでは済まないのが白川さん。根っからのヒモ体質は、こんなに早くから始まっていたのです・・・。そのヒモぶりをネタに「とうちゃんが・・・」と笑いを誘っていた中瀬さん。
だけどこの本を読んでいて、ヒモって才能が必要なのだということをつくづく感じました。ただお金がないだけじゃヒモになれない。女性が離れがたい、近くにいてあげなくちゃいけないと思わせる魅力を持っているダメ男
白川さんの場合、本人もその効果を自覚していた学歴というカードの他に、何を着ても何をしても、なんだか品の良さを感じる人でした。こういう感じだったから、周囲は騙されてお金を貸してしまうのでしょう。天性の人たらしとも言えます。
このような男性と一緒にいる女が貧乏だと共倒れしますから、女性が経済的、精神的、社会的に自立している必要があります。貧乏な男と一緒にいても、男から貧乏が伝染しないのに十分なほど稼いでいる女。
そのダメ男と横森さんの恋愛について書かれたこの一冊を読んでいて、性愛の部分も、人間愛の部分も、せつなくも温かいなぁと思いました。
世の中には「どうやったら愛されるか」ということについて書かれた本はたくさんありますが、この本のように「誰かを愛したくなる本」は滅多にお目にかかれません。
それから舞台はバブル時代ですから、当然死語がちょくちょく出てきます。死語が生きていた時代を知っているアラフォーとその上の世代が読むと、ちょっと気恥ずかしくなり、また寒く感じつつも、笑ってしまいます。

横森さんの目線から書かれたのがぼぎちんで、二人の愛を白川道さんの視点から書かれたのが「流星たちの宴」。これは読まねばと思いました。

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