大人のためのシュールな童話

白雪姫、人魚姫、浦島太郎、かぐや姫、かちかち山など、幼い頃に読んだ童話が大人向けに書かれたら?

それがこれです。

教訓をまとめると「人生甘くない」

童話とはいえ大人のために書き直されているため、どこかほろ苦くてシュールなんですよ(笑)。オリジナル版だったら悲劇のヒロインのはずの登場人物も、この「大人のための残酷物語」の中では、かなりぬけていて愚かで、痛い目にあうのも自業自得。誰かがタイミングよく現れて助けてくれると思うなよ!という展開。
そしてそれぞれの話の最後に書かれている教訓も、たったひとことだけど的を得ていて、主人公にしてみればぐうの音も出ないのです。
子供を寝付かせる時に童話を読んで聞かせるように、大人のためのベッドタイムストーリーがあってもいいと思うんだけど、これはおすすめです。

大人のための残酷童話 (新潮文庫)


老人のための残酷物語もあります