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マリア様はお見通し

普段は何も見えていないふりをしながら、善人面して静かに暮らしています

思ったよりも笑えなかった「アル中ワンダーランド」

福音


笑えなかった=面白くなかった、と思わないでください。面白かった!あ、帯に「超わらえない!」って書いてありますね。

★ネタばれあり★


漫画9割エッセイ1割なので、1時間あれば読めます。だけどどうしてもアル中本人ではなく「もしも自分がこの人の家族ならしんどいだろうな」という思いで読んでしまうため、笑えなかったのです。その分家族が登場しないシーンでは笑えましたよ。DQNなご近所とのやりとりとか。
アル中の自覚がある人が読んだら心にぐさっと刺さるものがあるはずですが、おそらくアル中の多くの人達は自分が中毒患者だという自覚はなく、受診すら考えていないと思うので、本書を読んで「もしかして私も・・・・」と心当たりのある方は、是非心療内科のドアをたたいてみてください。周りの人達を不幸にする前に。

最終的に救ったのは医者だったかもしれませんが、まんしゅうきつこさんは弟さんに見捨てられたらおしまいだっただろうなと思いました。私が同じことをやられたらもうとっくに匙を投げていると思いますね。
で、まんしゅうきつこさんも最初は「アルコール依存症ですね」と診断されても、認めないんですよ。「血液検査では何も異常はありませんでしたよね?」と医師に確認するコマを見て「病む」ってこういうことか、と思いました。しかも帰り道に「誤診だな」って思っているくらいですからね(笑)。

「アルコール依存症」と診断されたときは、「この程度で?!」と本当にビックリしました。それと同時に、「あーあ、これでもうお酒飲めないんだな・・・・・・・」と悲しくなりました。さらに「ていうか完全に誤診だわこれ・・・・」とも思いましたが、信じることにしました。「信じる者は救われる」を信じることにしたのです。


あんたあれだけ酒に溺れて周りに迷惑かけておいて、よくそんなことがいえるな!と思いましたが、そこが依存症の怖いところでしょう。本人に「このままいくと危ない」という自覚がない。幻覚、幻聴まで始まって知人のツイッターアカウントをブロックしたり。
それからこの本を読んで知ったことなのですが、アル中患者本人達が集まって経験をシェアする会だけではなく、患者の家族が集まって語り合う会もあるそうです。

そういえば、巻末にまんしゅうきつこさんのお写真がありました!やっぱり綺麗な人ですよ。ペンネームとはまったく違う雰囲気(笑)!
出版社の編集者の方と初めて顔合わせをした時、編集者の方が「やっぱり、アレですか、マン臭、きついんですか?」と聞いたら、一緒にいた編集社の方が「ばかやろう!聞くんじゃねえ!」と声を荒げていたのが面白かったと書かれていたのですが、私もここは笑いました。普通聞きませんよね。こういうことを聞いちゃう人、好きだなあ。

アル中ワンダーランド