マリア様はお見通し

普段は何も見えていないふりをしながら、善人面して静かに暮らしています

色香の秘密は所作の美しさにあった


子供英会話スクールで働いていた頃、講師とマネジャーの話題にのぼる女の子がいました。
その子は顔がとりたてて可愛いわけではないのですが、妙に女っぽいのです。当時まだ4歳ですよ。「色っぽい子だよねぇ」と皆で話していたのですが、ある日その生徒さんのお迎えにおばあさまがいらっしゃって、その子の年齢に似合わぬ色香の秘密を知ることになるのです。その子のおばあさまがとても優雅で艶っぽかったのです。

http://www.flickr.com/photos/11733131@N07/2310117794

photo by Vintage Lulu
艶っぽいといっても藤田紀子さんみたいな「現役よ~」っていう雰囲気ではなく、なんていうのかなぁ・・・うまく言い表せないのが残念です。
後日、その生徒さんのおばあさまが昔芸者だったと聞いて、スタッフ一同妙に納得しました。そして艶っぽいといえばやはりはんなりとした京女。というわけで・・・




芸妓時代、宴席でどんなに酔っ払っても正座を崩すことがなかったおそめ。その部分を読んだだけで「私にゃ無理だ」と思いました。
お写真も何枚か載っていますが、絶世の美人というわけではありません。だけど子供時代から「美人だ」と周りが騒いだり、カフェで歩合制の女給をしていた頃瞬く間に売上げでトップになって、嫉妬した他の女給達から嫌がらせを受けたりしていたおそめ。
彼女が経営していた高級クラブに通いつめた白洲次郎をはじめとする政財界の要人達や文豪達は、彼女の所作の美しさや浮世離れした雰囲気に触れたかったんじゃないかなぁ。おそめママは男達にとっての「非日常」。きっとすぐに肉体関係に発展してしまった火遊びなんかよりも、楽しかったはずです。

おそめ―伝説の銀座マダム (新潮文庫)