マリア様はお見通し

普段は何も見えていないふりをしながら、善人面して静かに暮らしています

褒めて伸ばしてはもらえなかったけど、感謝しています



中学一年生のある夏の日のことです。

その日は私が初めて「立派な一品」を家族みんなのために作った日でした。
それまでにも卵を焼くだとか、市販のチャーハンの素を使ってチャーハンを作るといった程度のことはしたことがありました。だけどきちんと具材を自分で切って、というところからやってみたのはこの日が初めてだったのです。
そして挑戦したのが冷やし中華でした。

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photo by naotakem


ええ、簡単に作れるものですよ。今ではそう思います。そして当時もすごく簡単そうにみえました。麺を茹でて、ざるにあける。そこに氷を加えた上から流水で冷やし、皿に移す。その上にあらかじめ切っておいた具を乗せればいいだけでしょって思っていました。そして自信満々でテーブルに並べました。するとまず母が食べました。そしてひとこと目にこう言いました。

「器が冷えていない」

親であれば誰でも自分の子供が初めて一から作ったものは、どんなに欠点や漏れがあっても「美味しい!」「よくできたじゃない!」と言ってくれるものだと信じていた私は、無性に腹が立ちました。
器が冷えていないですって?おまえはそんなこと事前に教えてくれなかっただろ!自分の子供の初めての手料理に褒め言葉の一つもでないのか!冷血だわこの人。冷血だわ!!!!!

だけどその冷やし中華を自分も食べてみたら、やっぱり美味しくないのです。味がどうのこうのというのではなく、夏の食べ物じゃないよな、これ、と思いました。
夏休み中、部活の練習を終えて、炎天下の中30分歩いて帰って来て、ただいまーという頃には用意できている冷やし中華の美味しさは、この「冷やした器」のおかげでもあったのです。
自分の知らないところで母が美味しいものを用意するためにこういう風に気を遣ってくれていたのか、ということを知るよい機会になりました。
最後の一口まで冷たい冷やし中華。食べると汗が引っ込む冷やし中華。自分があたりまえのように食べていたものの陰には、作ってくれた人の気遣いや工夫がある。それがわかっただけでも「器が冷えていない」というコメントをもらえてよかったと思えたのは、頭の冷えた2,3時間後でしたけどね。



冷やし中華はガラスの丸皿で食べるのが一番気分が盛り上がります。夏が来たー!って感じで。

食洗器もOK!ガラス丸皿 冷やし中華やそうめんなどの夏の麺類にぴったりな器です♪ 【RCP】