マリア様はお見通し

普段は何も見えていないふりをしながら、善人面して静かに暮らしています

脇汗を大量にかいた初めてのおつかい



スーパーでお買い物。 こんな普通の体験を私が初めてしたのは小学校低学年の頃でした。
私の母はスーパーに夕食の材料の買出しに行く時、幼い我が子達による「ねえ、あれ買ってこれ買って」攻撃のうざさに耐える自信がなかったそうです。ですから母は買い出しは自分だけでストレスフリー♪と決めていたため、幼い私と弟は自宅で祖父母と一緒にTVを見て母の帰りを待ちました。
そしていよいよ私が我慢するということができるようになったお年頃になると、やっとスーパーでお買い物のお供(というかお荷物)デビューさせてくれました。

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photo by Gexydaf


私 「ねえ、これ買ってもいい?」
母 「それ、うちにあるじゃない」

こんなやりとりを繰り返した後、見つからないようにこっそり買い物かごの中に欲しいものを忍ばせておいても、会計の時になると不思議とそれが取り除かれていることに気づき、敵が一枚も二枚も上手であることに気がつかされたものです。
欲しいものが買ってもらえない、というのは当時の私にとってストレスでした。そして「一人でこのスーパーに買い物に来て欲しいものは全て買いたい」という気持ちがむくむくと膨らんできました。 ある日母におつかいを申し出ました。

すると母は「そうねえ、いいお勉強になるかもね」と言ってあっさりと承諾してくれて、お買い物リストとお金を渡してくれました。 最寄の駅まで歩いてバスを待ちました。すると今まで見たこともないファンシーなバスが停まりました。 「せっかくだからこれに乗ってみよう」 わくわくして乗ったそのバスは、大きくて座席もゆったりとしていて座り心地は抜群でした。 ところが「あ、そろそろあのスーパーに着くな」と思い「次停まります」のボタンを押したところ、「いたずらはやめてください」という運転手さんの無慈悲な声がマイクを通して聞こえてきました。 いたずらじゃないのにな、と思い、もう一回ボタンを押すと再び「いたずらはやめてください」の声。
私、このバスを降ろしてもらえないのかな・・・・。見慣れた商店街の風景がどんどん後ろに遠ざかって行き、私は怖くなって脇汗を大量にかきました。 しようがないので立ち上がって運転席まで行って「●●スーパーの前で降りたいんです」と伝えると、自分が乗ったバスが実は高速バスで、私が乗った駅前から県都の駅まで一時間ノンストップだと運転手さんが説明してくれました。

そして事情を知ったその運転手さんは●●スーパーの前で高速バスを停めてくれて、私は無事にそこで降りることができました。 スーパーに入ってお買い物開始です。私はかなりお釣りがもらえるものだろうと期待し、まずはリストにあるものを買い、おつりで自分の好きなものを買おうと考えていました。今日は欲しいものを我慢しなくていいんだ!!と思うと叫びたくなりました。だけど返ってきたお釣りは500円もありませんでした。 敵は手ごわいぜ・・・・。

帰りのバス代を引いたらたいして残りません。結局母と一緒に来る時と変わらなかったのです。なんだか無性に腹が立って、結局自分の欲しいものは何も買わずに店を出ました。 帰宅して買ったものとレシート、お釣りを渡しました。お釣りはとっとけ、と言われました。 「ねえ、●●ちゃんちはね、おつりが二千円とかでも全部くれるんだって」 「じゃあ●●ちゃんちの子になれば」 ああ、早く大人になって自分のお金で自分が欲しいものを買いたいなぁとつくづく思いました。

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