情景

暗闇に光を差し込んでくれたのは岡山県の緑でした

Dragon Ashのラップみたいなタイトルになってしまいましたが、知事が「岡山に来たことを後悔させてやる」と発言し何かと注目を浴びた岡山県での思い出をシェアしたいと思います。 おいで!と言われても、県境に これらがあったら絶対行かないよ…すぐ踵を返す…

上越新幹線の車窓から見える風景、そして越後湯沢の今

昭和のTVドラマでヒロインが「田舎に帰らせていただきます!」と叫んだり、あるいは幸薄い設定の女性が何もかもを捨ててひっそりと傷心で田舎に帰る時(誰にも話さずに静かに去るはずが、なぜか駅に相手役の俳優が走ってかけつけて電車の発車に間に合うとい…

旅人を見つめる何かが潜んでいる 阿賀野川沿いを走って福島へ

子供の頃は理由も特にないけどなぜか苦手で、できることならば近づきたくなかった場所や景色。だけど大人になってみるとそこが実はとても相性がよく、自分にとって聖地のような、また畏敬の念を感じてしまい、何度も訪れてしまう。そんな場所はありませんか…

「夏が、終わろうとしている」からとりあえず好きな物を食べたー2019年

cantfoolme.hatenablog.com 四年前、こんな記事を書いていたんですけど、その時も西瓜を食べて夏に別れを告げました。そして2019年の夏も西瓜で〆ました。 (実家にて)お隣さんからいただいた黄色い西瓜。私がこうして食べている間、一緒に帰省した夫は私の…

日本海ひすいラインからの眺め

北陸新幹線に乗って糸魚川(いといがわ)で下車し、えちごときめき鉄道の日本海ひすいライン乗り直江津(なおえつ)へと向かいました。 何も考えずに改札を出ようとすると、「ひすいラインの発車まであと〇〇分ほどありますが、もう出られますか?駅員さんか…

「とにかく女子高校生を眺めていたかったのです」

私がまだ小学生の頃、お台所の北側の窓を開けると見えたのは田園風景、そしてその向こうには高校でした。多くの運動部が思う存分練習しても余裕がある大きなグラウンドで汗を流す高校生達の声も聞こえてきました。そして東側の窓の外に見えたものは団地に続…

心に染み入る水無月の雨音

洗濯物も外に干せない。食べ物はすぐにいたんでしまう・・・。雨が続くと気分も憂鬱になりがちですが、この紫陽花の美しさのように梅雨時ならではのお楽しみがあります。 今だけのお楽しみ☺️ pic.twitter.com/ZmLXKzNEyi — すみぼたん (@sumibotan04) 2019年…

北陸新幹線に乗って日本一海に近い新幹線駅「糸魚川」へ

北陸新幹線を糸魚川(いといがわ、と読みます)で途中下車し・・・というと、まるで糸魚川は最終目的地=メインアトラクションにはなりえなくて、北陸新幹線は金沢へ人を運ぶためだけに作られたみたいに聞こえますが、やはり糸魚川は地味だなぁと思いました…

車窓から見た短い夏

素晴らしい一冊の本を読み終えてしまいました。その本の中に書かれていた一部分を読んでふと思い出したのは、私が生まれ育った雪国の短い夏です。私がまだ小学生だった頃のある年に電車の車窓から見えた日本海側独特の夏の輝きが、その数行を読んで鮮やかに…

昭和の雪景色を彩ったもの

年々地球の温暖化が進み、私の故郷は私が幼い頃ほど雪深くもないようで、だからこそもはや見ることはできないであろう雪景色のことをふと考えています。 白鳥が羽休めをしています。驚かさないよう遠くからそっと見ています。大きな足跡がいっぱい。 pic.twi…

雨の日が好きになる時

秋の空模様は本当に変わりやすいですね。雨の日が増える時季でもありますが、雨、と聞くと憂鬱になる人は多いと思います。気になっていた人との初めてのデートなのに、髪の毛のスタイリングは崩れてしまうし、靴は汚れるし・・・。でも雨の日はちょっとメラ…

雪景色は非日常だから美しくて楽しい 

雪国への移住は、率直に言っておすすめはできません。旅行するにはいいけど、住むのは覚悟がいると思います。冬期間は起床時間を一時間早めて雪かき→車庫から車を出して、凍結した路面を徐行運転で出勤。これだけで一仕事ですから、都会の通勤ラッシュとはま…

川端康成の書かなかった雪国(2)

北風の音が聴きたい、と最近思います。雪国特有の、湿気をはらんだ風の音。1月の横須賀は結構暖かくて、時間帯によっては半袖のセーターにダウンジャケットで出かけられるくらいでした。だから時々生まれ故郷の北風の音や、水分を多く含んだ雪の匂いが恋しく…

石鹸の香りで思わずノスタルジーに浸ってしまった

洗濯用潜在からボディウォッシュまで、香りのバリエーションがとても豊富になりました。だけどなんだかんだいって石鹸の香りが一番かも・・・と思って買ったのがニベア クリームケアボディーウォッシュ ヨーロピアンソープポンプ 480ml。 (「加齢臭と混ざる…

川端康成の書かなかった雪国

プロブロガーのイケダハヤト氏が地方への移住をよく話題にされていますが、イケダ氏の移住先の高知のように暖かい場所ではなく、雪国への移住はどうなのでしょうか。雪国出身としては簡単に「おすすめです!」とはいえません。だけど雪国でしか見ることので…

眠らない街の便利さの中で暮らしていると、体内時計が狂ってくる

雪が積もった、しんと静まり返った夜という表現の「しん」っていう感じをここ数年感じていないなぁと、海外に暮らす友人がフェイスブックに投稿した自宅の画像を見て感じました。 photo by wjklos(友人が暮らす地域とは関係ありません)友人が暮らす地域は…

日本海の海の幸と夕日が堪能できる宿 潮鳴亭

新潟県と山形県との県境付近に広がる笹川流れという風光明媚な海岸は、浜茶屋(新潟県では「海の家」ではなく、こう呼ばれていたそうです)がないせいか、オンシーズンで混雑していてもどこかこう喧騒から離れた、落ち着いた雰囲気が漂っています。 画像引用…

冬の猪苗代湖を見て、福島は東北なんだなって思った

夏にこんな記事を書くのもなんなのですが、冬の猪苗代湖は寂寥感があってロマンチックですよね。春先に行った時はなんとも思わなかったのですが、冬に行った時は同じ日本であることが信じられませんでした。風情が北欧っていうの?北欧行ったことないんです…

私の昭和史(2)豚が消えた

私の実家から徒歩2,3分のところに小さな豚小屋がありました。そこで飼育されていた豚は50頭くらいで、入り口から覗くと一斉に皆がこちらを見てぎゃーぎゃー騒ぎ出すので、小学生だった私は度胸試しみたいな感じで時々こっそり小屋の中を覗いていたので…

長居したくなるお店ってある

今日の横須賀は雨。こんな日は私の田舎にある、某ファストフード店を思い出します。田舎の寂れた繁華街のど真ん中に、バブル時代に建てられた空室率が高すぎてどうにもならないマンションがあり、完成当時はいわば勝ち組が即入居を決めたマンションでした。…

私の昭和史(1)携帯電話がなかった頃

今の時代に「電話を貸してください」と言って知らない家のドアをたたく人はいませんよね。みんな携帯電話を持っていますから。私の子供時代は「電話を貸してください」がまだ聞かれた時代でした。 photo by Zengame 私の実家の近所には高校がありました。合格…

山陰が放つ強力な磁力

裏日本出身の方からコメントをいただいたので、調子に乗って裏日本への思いを語りたいと思います。 photo by tsurur 画像は島根県の観光名所・宍道湖(のはず)です。宍道湖を含め、ふと「行ってみたいな」と思うのは、山陰地方がほとんどです。地理が苦手な…

静寂難民 

私が時々利用している喫茶店があります。 雨天の時こそ行きたい喫茶店 - Inside the gateinsidethegate.hatenablog.com 以前は近所のスタバを使っていました。どの時間帯に行っても素晴らしい眺め。海に面してガラス張りになっているつくりのため、昼間はさ…

標準語には存在しない美しい言葉 その2

裏日本もいいところ。一度はおいで~~。 // 投稿 by 鷹巣海水浴場、浜茶屋「こまどり亭」. 都会の人が「海の家」呼ぶ場所。私の故郷では「浜茶屋(はまちゃや、はまぢゃや)」といいます。wikipediaによると、新潟県と石川県など日本海沿岸の地域でこの呼称…

標準語には存在しない美しい言葉

私の故郷の方言は関西弁と違って市民権を得ていません。ですから首都圏で大きな声で話すのは少し気恥ずかしいため、私も人前で話すことはほとんどありません。だけど自分では標準語を話しているつもりでも、時々都会で生まれ育った人に「それ何?」と聞かれ…

足立区のディープさに惹かれます

「朝方、六本木で始発待ってると、東武動物公園方面と中目黒方面でちょっと人種が違うのよね」 (マツコ・デラックスbotのtweet ) 中目方面に帰っていた人間として、マツコさんのこの考察に大きく頷いてしまいました。確かに人種が違います。そして中目方面…

他人には耳障りでも、自分にとっては心が落ち着く音

私は水の近くでしか暮らせません。海が無理なら湖か川でいいです。とにかく水を必要としている人間なのです。だから水の音も好きなんですよ。 私が夫と従姉妹達と一緒に白川郷に行った時、小川の流れていく音を聞きながら、この水の音は、しんと静まり返る白…

天然の冷蔵庫

自分の故郷のことを思い出す時、一番心に残っているのが天然の冷蔵庫です。 ケーキやお寿司など、真冬は冷蔵庫の中に入れるのではなく、廊下に出しておくのです。そうすると硬くなったりぱさついたりせずに鮮度だけを保つことができます。しかもこれは古い家…

乗りたいな、と思ったらなくなっていた思い出の特急

あれは忘れもしない中学三年生の冬のことです。 母と二人で大阪・京都の旅に出ることになりました。私は当然新幹線の旅になるとばかり思っていたのですが、出発当日の朝、父は新幹線停車駅ではなく、在来線しか停まらない最寄りの駅に私達二人を降ろしました…

携帯電話がなくても心がつながっていたあの頃

中学校の卒業式を終えてあとは高校の入学式を待つだけ、という風に残り少ない春休みを楽しんでいたある日のこと。 県外に引っ越す親友が遊びに来て、自室でとりとめもない話をしていました。二人とも、きちんとした挨拶を避けていました。元気でね、などと口…